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笑いは百薬の長
2021年12月02日|
カテゴリー: 施設長
笑いは、横隔膜の上下運動により深呼吸が繰り返され 吐く息が声門を震わせて
「ワッハッハ」などの声が起こる生理現象です。古事記には「スサノオの乱暴により
岩穴に隠れた太陽神アマテラスを岩穴から引き出したのは、アメノウズノミコトの
裸踊りにより惹き起こされた神々の大笑いであった」と記されている。笑いが神と
同様に人を生き生きさせる力があることをいにしえの人は知っていただろうか。
笑いを初めて科学的にとらえたとされるオランダの動物学者ヤン・ファンフーフ
によれば動物が何か有害なものを口にした時「ゲーッ」と嘔吐した動作が笑い原典で
この動作を起こす脳神経回路が進化したのが笑いであるとしています。この説に
従えば、笑いは人間にとって有害なものを吐き出す自己防衛本能の一つと
考えられます。「人間はどうして笑うのか」についてはまだ解明されていませんが
笑いの効果についての科学的検証が近年盛んに行われるようになってきました。
このきっつかけとなったのが、1976年にアメリカのジャーナリストである
ノーマン・カズンズが「笑いと治癒力」という著書を発表したことでした。著書の
内容は彼自身が全身に痛みを起す不治の病である膠原病に罹った時、喜劇映画を
観て一日十分間大笑いをしユーモアの本を読み続けることにより、この難病を克服
したというものでした。
これまでにわかってきた笑いの効果として下記のような効果があげられます。
▽横隔膜の上下によるエネルギー消費、腹筋強化などの運動効果
▽幸福感、意欲向上、プラス思考、心の安定とリラックス、睡眠、鎮痛をもたらす
脳内ホルモンの分泌を高める
▽ウイルスなどの病原体やがん細胞を攻撃する免疫力を向上させる
▽血糖値や血圧の上昇を抑える
▽老化や発がん、生活習慣病の発症に関わる活性酸素の消去を速める
上記の他にも色々効果があるようなので、笑いは百薬の長 と言えると考えます。
一人でニヤニヤするだけでも効果はありますが、複数の人との会話で笑った方がより
効果が上がるようです。コロナ渦の時代を生きていますが、額に皺をよせずに
よく笑って過ごすことが肝要だと考えます。